7月5日(土)猛暑の中、大阪城を横目に彷徨(さまよ)っていました。招き入れるように自動扉が開く。救いのオアシスへと吸い込まれていきました。
あー、涼しぃ!
すると、黒服の人が「お待ちしておりました」とお辞儀をし、丁重に2階に案内されたところは「鳳凰の間」。200名ほどの華やかな方々が私を拍手で迎えてくださいました。そこで舞台の壇上に上げられたのでした。
ここはホテルニューオータニ大阪だったのです。
舞台の天井には「特定非営利活動法人「ときん」設立記念式典・懇親会」の看板が。私が理事長ということで、開会の挨拶をすることに。来賓として人工衛星を打ち上げた東大阪市の株式会社アオキ会長の青木豊彦氏、元女子バレー日本代表監督の柳本晶一氏から祝辞をいただき、ときん理事に就任いただいたサントリー副会長・大阪商工会議所会頭の鳥井信吾氏の挨拶で記念式典を閉じ、懇親会へ。

鏡割りの前に挨拶をする予定になっていた、ときん副理事長の湯本正基氏(スーパー玉出の運営会社フライフィッシュの社長)が居ない。実は前日、自宅の風呂で転けて骨折し、入院したとのこと。この日、大災害が起こるという予言が広まっていた。その災害を「骨を折って」吸収してくれたのかも。
そこでハタと思い出したのです。
私は「健康寿命の延伸」をライフワークにしていて、この健康・医療先進国ニッポンが「がん大国」と揶揄される汚名を40年間着続けているふがいなさに辛抱しきれず、この組織を設立したのでした。
私は消化器内科医です。胃がん・大腸がんで年間10万人、全がん死者数の1/4が亡くなっています。死者数1位の肺がんは、まだ早期で見つけるのは難しいですが、胃(3位)と大腸(2位)は内視鏡さえすれば、必ず早期がんで見つかって治ります。
大腸がんを例に取ると、ステージIIIになるまではほぼ症状は出ません。症状が出ないうちに、がんは静かに進んでいくのです。他臓器にがんが飛び散って症状が出るようになるステージIVになってからでは手遅れです。

治るがん、早期がんを見つける意識と知識を高めていきましょう!